自宅ごはんを中心に、まあまあ幅広いトピックを扱うくりたです。

ふらりと立ち寄るデパ地下の魅力

本日のメニュー

・焼き野菜
・カジキマグロのソテー、八丁デミグラスソース

今日はほぼ2品といっても1品です。

何を食べようかなー。野菜は冷蔵庫にあるものでとぼんやり考えながら、ふらりと立ち寄った京都大丸。家が近いのでかなりの頻度で利用させてもらっています。あまり上の階には近年行きませんが、全国的に今やデパートはデパ地下と言われる食料品フロアが売り上げのかなりのパーセンテージを占めるらしく、まさにデパートの顔としてしのぎを削っているそうです。

レストランのセオリーとしては三年から五年毎に売り上げが落ちるので、改装やメニュー改定を行うことが多いというのを以前聞いたことがありますが、デパ地下もおそらくそれくらいのタームで何らかの改装を行なっているように思います。出店してるお店も割と変わりますし、デパ地下を定点観察していると、今食で何が流行しているのかが見えるような気がします。タピオカミルクティー専門店はまだ京都のデパートには進出していないようですけれども。

それぞれのデパートに特徴があるように、デパ地下もそれぞれ違いがあって得意な分野とそうでない分野があるなと思っていますが、その分析はまた別の機会に。

今日はそんなデパ地下で、メカジキの切り身を求めました。

半額ハンターの目が貴重な半額札を見逃さなかったのです。

マグロにあらず、メカジキ

メカジキといって、すぐにその姿を想像できる方はあまりいないかもしれません。

また、カジキと聞いたらカジキマグロ!と思う方は多いかもしれません。でも実はカジキとマグロはまったく違う魚で、カジキマグロという魚は存在していないという衝撃の事実。実際肉質を見ても、泳いでいる魚としての姿を見ても、両者は全く似ていません。

カジキは口先が尖っていて、船の梶木を突き通すくらい鋭くて凶暴なのでカジキと言われているという説もあるそうです。

以前は日本近海でもたくさん採れたのですが、最近は他の魚と同様漁獲量がかなり減っていて日常的に店先に並ぶ魚ではなくなってしまいました。たまに見かけてもかなりの価格なので一年にそう何度も口にすることはありません。

暖かい海の魚なので北海道の魚を多く食べる実家では滅多に食卓に上がることはありませんでしたが、やはりカジキにはカジキの他の魚にはない味わいがあるので、たまにあのサバにも少し似た酸味のある強い味が恋しくなって、食べたいなあと思う時があります。

今日はかなり大きい切り身が普段よりも安く、しかもそれが半額だったのでたっぷりいただきます。自分の顔の半分くらいありそうな大きな切り身です。味の濃い魚なのでそれに負けないよう少し強い味付けをと思い、ちょうどこちらも半額セールをしていた大ぶりで新鮮そうなブラウンマッシュルームがあったので、八丁味噌のデミグラスソース風にしてみることに。

八丁味噌デミグラスソースは濃厚すぎず、たっぷり食べたくなるなる絶品ソース

なかなか美味しそうではありませんか。

ブラウンマッシュルームは煮込むとコクが出るのでたっぷりスライスして玉ねぎと一緒にオリーブオイルで炒めて、昆布とカツオの出汁で軽く煮込みます。そこにトマトと八丁味噌と砂糖を加えて煮詰めるとソースのできあがり。八丁味噌はトマトとかなり相性が良いのです。コンソメでなく出汁をベースにしているので見た目はかなり濃い味付けのように見えますが、案外あっさりといただけます。八丁味噌の少しざらっとした尖った豆味噌のうまみにトマトのさわやかな酸味が効いて、しかも違ううまみ成分が掛け合わされているのでおいしさ倍増。

カジキの食感や味わいを消すこともなく、野菜やきのこのうまみがたっぷり詰まったソースはもっと食べたい!と思わせる絶品です。

今日は添え物の焼き野菜も味付けせず、八丁デミグラスソースとカジキをカットすることで滲み出るカジキのエキスでいただきます。同じ味で飽きそうと思われるかもしれませんが、いえいえどうしてどうして、もう、本当においしいんです!山の味と海の味が合体してたまりません。

今日は焼き野菜としては長芋とみどりなす、赤万願寺とうがらしを合わせて、あしらいとしてフリルレタスときゅうり。

同じソースの味でも割と素材になじむあっさり風味なので野菜本来の風味もしっかり堪能できて満足感いっぱいです。

八丁味噌デミグラスソースは今回のようにキノコや玉ねぎなどの具を入れてしまうと日持ちがしにくいです。冷凍すると味が落ちてしまうので2、3日での食べきりが理想ですが、具を入れなければ数週間は冷蔵庫で保存できるので便利です。油分も含まれていないので酸化もしにくくて、厚揚げにかけたりこんにゃく田楽などにもおすすめなんですよ。