自宅ごはんを中心に、まあまあ幅広いトピックを扱うくりたです。

猛暑が続いてつい冷たいものを食べがちな夏

本日のメニュー

・枝豆
・魚(うお)そうめん
・イワシの南蛮漬け
・キクラゲと卵白の炒め物

遅い梅雨明け以来、これでもかというくらいに猛暑日が続いています。

数年前まではあまりエアコンをつけていなかったのですが、この二年ほどニュースで「生命の危険のある暑さです。エアコンなどをためらわずに使ってください。」と繰り返し呼びかけられているのを観ていると、サブリミナル効果ではありませんがやはりつけようかなと思ってしまいますね。夜もエアコンをつけていないと夜中に何度も起きてぐっすり寝られないので、去年からは温度設定を高めにして眠っています。安眠できない、暑さで体力がなくなる、というサイクルになると夏バテもしやすくなって、食欲が落ちるとますます体力がなくなるという負のスパイラルに入り込んでしまうので、気をつけて今年も元気に乗り切りたいものです。

食欲は全く落ちていなくてむしろ困っているくらいですが、やはり夏は冷たい料理が多くなります。

今日も枝豆、魚そうめん、南蛮漬けはどれも冷たい料理。冷たい料理ばかりだと身体が冷えてしまうので、何か温かい料理もということで、キクラゲと卵白の炒め物を足しました。

ねっとりあっさり、卵黄でいただく魚そうめん

魚そうめんは以前にも紹介しましたが、京都の夏の練り物です。食のグルーバル化が激しい昨今でも、どうもこちらはいまだに京都以外ではあまり売られていない模様。京都の居酒屋に言ってもどこにでもあるという感じではないので、希少な京都の家庭の味です。

5月の連休明けくらいから出回りはじめて、初秋くらいで終わりです。盛夏になるとこちらも京都の夏の味である鱧が入った、はも入り魚そうめんが登場します。

通常はうどんのだしのような淡い黄金色のだしをたっぷりかけていただきますが、今回はそれよりも少し濃厚に卵黄をのせました。私のオリジナルアイデアではなくて、昔からこういう食べ方を好む人も多いです。

あっさりした魚そうめんに、ねっとりと濃厚な卵が絡んでかなり食べ応えを感じます。とはいえ基本はだしの味なのでつるつるといただくことができます。食欲減退しがちな真夏に卵黄という栄養満点の材料を加えるというのは、先人の知恵かもしれません。

味の濃いイワシを米酢と生姜でさっぱりと、コクあり南蛮漬け

今回は真イワシが閉店前の半額でとても安かったのでとにかくイワシを買おうと思い、家に帰ってきてから梅煮にするかどうか迷って南蛮漬けにすることにしました。

南蛮漬けはもっともポピュラーなのはもちろん、アジの南蛮漬けですね。でもいろんなお魚で試してみても結構面白いですよ。南蛮漬けって要するに日本のマリネなので、ヨーロッパのマリネが色々種類があるように、南蛮漬け=アジという概念を外すともっと自由に楽しめます。南蛮漬けとマリネがどう違うかというと特別な定義はないと思いますが、あえて挙げるとすると私が考えるのは以下の3点くらいかなと思います。

・揚げた魚

・若干のお醤油

・玉ねぎと人参

イワシで作るとイワシ自体がアジよりも油があって味も濃いので、コクのある南蛮漬けになります。夏でさっぱりいただきたいのと、先にも書きましたが冷たい料理ばかりだと身体が冷えてしまうので、身体を温める食材として生姜の千切りを加えているのが特徴といえば特徴でしょうか。ほんのりとした甘さと酸っぱさ、そこにピリッとくる唐辛子と生姜の辛味が加わって食欲がそそられます。イワシもふっくらとしてやわらかでジューシー。脂と油を酢がさっぱりとしてくれます。

酢は今回は米酢にしましたが、やわらかい味にしたいなーというときは、レモン果汁と置き換えてもおいしいですよ。

ぷるぷる食感のキクラゲは、炒め物にも汁物にも良し

温かい食べ物として作ったキクラゲの炒め物は、魚そうめんで卵黄を使って白身が余ったので、それを利用したメニューです。

ごく簡単な料理で、白身をたっぷりの油でふんわり炒めて、キクラゲも合わせて塩胡椒するだけです。塩は割とこの料理はやわらかい味にしたかったので塩麹を使いました。白身も普通に炒めていますが、もうちょっと凝る場合はあわ立ててやわらかいメレンゲにしたものを炒めると、よりふわふわ感が出て面白い食感に仕上がります。

キクラゲはできれば生のものを。昔は乾燥物しか手に入りませんでしたが、最近は割と生キクラゲも時々スーパーにも並ぶようになってきています。この炒め物はシンプルなだけにキクラゲそのものの味や食感がダイレクトに感じられます。乾燥物にはない生のグミのようなぷるぷる感と卵白のやわらかさが、同じやわらかさなのに違う食感というのをできれば楽しみたい!そんなメニューなんです。