自宅ごはんを中心に、まあまあ幅広いトピックを扱うくりたです。

自炊だからこそたっぷり楽しめる

本日のメニュー

・カラスミのパスタ
・カリカリお揚げの青じそを使ったジェノベーゼ風ソースがけ
・ナスのペースト、モロッコ風
・フレンチマスタードのドレッシング

カラスミパスタを食べたことがありますか?

カラスミといえば、キャビアやフォアグラ、このわたなどと並んで高級珍味として知られていますよね。確かにデパ地下で売られているカラスミを見ると、おいそれとは食べられないような値段ですし、イタリアンレストランなどでボッタルガ(カラスミ)と付いているメニューはなかなか高級か、高級でなければ出てきたときにどこにカラスミが使われているのか探さないといけないくらいちょっぴりということが多いです。

でも今大人気の台湾旅行に行かれている方なら、お土産に買ってみたということも多いのではないでしょうか。

そう、台湾ではカラスミは、日本とは比べようもなく安いのです。

旅行に行かれた方が例外なく訪れる夜市と呼ばれる夜だけの屋台村のようなものが台湾にはどのエリアにも山のようにあります。毎日観光客ももちろん、地元の人々も大勢ご飯を食べに来るような場所でも、カラスミはとてもポピュラーな食べ物です。1cmか1.5cmくらいの厚さで大胆にカットされたカラスミと、同じくらいの厚みの大根を串でさしたおつまみのようなものがたくさん売られています。日本だと同じ大根と合わせたものが、カラスミも大根も向こうが透けて見えるくらい薄くスライスされているのと対照的です。

台湾のカラスミの歴史は実はかなり浅く、日本統治時代に始まりました。カラスミはボラという魚の卵巣を塩漬けにしたものですが、台湾でもボラがたくさん獲れることに気づいた日本人が製作手法を台湾で指導して作られるようになったそうです。

台湾には今でも日本統治時代の様々な遺産が日常的に生きていますが、私のような庶民がカラスミを食べられるのもそのお陰です。まあだからと言って植民地化するのが良いということではありませんけども、政治的な問題は今は横に置いておきましょう。

で、カラスミのパスタです。

レシピ本ではよく水菜と合わせると書かれていますが、私は水菜よりもルッコラなどのちょっと癖のある野菜の方がお互いを引き立てあうと思っています。

くせがないことが特徴の水菜だともちろん悪くはないのですが、カラスミの風味を邪魔しない意味で合うと言えるかなという印象です。ルッコラはふんわりとゴマに似た香りと、ピリッとした辛味が持ち味ですが、この辛味がカラスミのねっとり感と独特のえぐみをうまみに感じさせると思います。

パスタの上に削ってかけたパルミジャーノ レッジャーノも、えぐみつながりでカラスミとぴったりです。

辛味やえぐみなどこのパスタは結構個性のある味わいなので、お子様などは苦手な場合が多いと思いますが、珍味が好き、お酒が好きな大人にはたまらないおいしさに溢れています。

このパスタでは一人前に対して小さめのカラスミの半腹の二分の一をたっぷりと刻んで使っています。こんな量をレストランで出すと一体一皿どれくらいの値段になるのか考えると恐ろしいですが、自宅だとだいたい700円くらいになるかなと。家で食べるのに700円だと結構高く感じますが、外でラーメン一杯食べたと思うと出せない値段ではありません。

これで贅沢気分をたっぷり感じることができるのですから、たまにはいいかなと許せる至福のパスタです。

青じそでもイケる、ジェノベーゼ風ソース

サイドメニューのカリカリお揚げの青じそジェノベーゼソースとサラダ、ナスのペーストは、カラスミのパスタがかなりパンチのある味わいなので、割とあっさり風味にしています。

ジェノベーゼソースはバジルで作りますが、これは青じそを使ったバージョン。

バジルよりもあっさり仕上がるので割と和食メニューにも合うような風味です。

お揚げをオーブンでカリカリに焼いてスナックのようにして、青じそジェノベーゼソースをかけただけです。オーブンでなくてもオーブントースターでもフライパンでももちろんカリカリにできます。家にオーブントースターがないのでオーブンで焼いているだけです。

ジェノバには青じそがあるとは思えないので、青じそを使っている時点でまったくジェノベーゼではありませんが、パルメザンチーズ(今回はパルミジャーノ レッジャーノを使用)とにんにくとオリーブオイル、塩胡椒と他の材料は同じなので、ジェノベーゼソースと呼ばせていただきます。一度作ると一週間から10日間くらい冷蔵庫で保つので、茹でたジャガイモにかけたり、サラダドレッシングに使ったり、もちろんパスタソースとしても優秀なので、色々アレンジが効く便利なソースです。

暑い時期にぴったりで、レモンの酸味がたまらない

ナスのペーストは見た目が地味です。

多分言われないと見た目的にはナスだとわかりませんよね。

モロッコに行くとよく見かける前菜で、皮をむいた焼きナスを潰して、オリーブオイルとレモン汁と塩で調味します。マラケシュの屋台では注文したらその場でお皿に盛ったナスをフォークでザクザク潰して作っていたので気軽に作れるなと思い、日本に帰ってきてから真似して作っています。レモンが結構効いていた方がおいしいので、夏にぴったりな食べ物だなあと思います。焼きナス独特のねっとりした食感は、今回はみどりなすを使っているのでよりねっとり。普通は千両ナスで作るのでもう少しさらっとした食感になります。

簡単便利なフレンチマスタードドレッシング

サラダは家にある具材を適当に組み合わせているので、なんでも良いです。

合わせたドレッシングはフレンチマスタード。オリーブオイル、酢、塩、胡椒のごくシンプルなドレッシングにディジョンマスタードを加えています。

フレンチドレッシングは油と酢が分離しないように仇のようにシェイクするのが良いのですが、ディジョンマスタードを加えると乳化が簡単に起こるので、すぐに分離しないドレッシングが作れます。小瓶に材料を全部入れて、蓋を閉めて思い切り50回くらい振ると、もうとろりとしたクリームっぽいドレッシングの出来上がりです。残ったらそのまま蓋をして冷蔵庫で数日保存しておけてとっても便利なんですよ。