野菜くずではない、立派な食材。大根の皮

くりたです。

今年の冬は暖冬のせいか野菜がかなり大きくなって安かったですね。行きつけのみどりなすさんでもものすごく大きい大根が、葉つきで一本100円で売られている日もありました。普段はその倍かそれ以上することもあるのですけれど。
しかし一方で冬野菜は寒い中でできることの良さもあるわけで。ほうれん草などは寒さが足りずに例年よりも甘みが少ないということもありました。

今は三月上旬ですが、春野菜の登場もぼちぼちありますので、冬野菜でのごはんもそろそろ終わりかもしれません。

本日のメニュー

・大根の皮と人参のきんぴら
・じゃこの山椒煮オムライス
・キャベツと玉ねぎのお味噌汁

先ほど大きな大根の話をしましたが、今日はその大根の皮できんぴらをつくりました。

最近は野菜などの食材を丸ごと活用するというレシピもいろいろあるので、ご自身で作られた方もいらっしゃるかもしれませんね。
初心者向けのレシピ本などを見ると材料の下ごしらえの仕方がよく書かれていますが、そこで大根は大体どの本にも皮を厚くむくと書いてあると思います。
これは皮と中身の間に結構アクがあるので、その部分を取り除くためです。でも最近の野菜は昔の野菜よりも品種改良や育て方、土の関係もあるのかかなりアクなどはなくなっていると感じます。昔はほうれん草なんて茹でてもシュウ酸のアクがすごくて食べにくかったですけれど、今は食べるとほんの少しだけ舌の両側の方に少し渋いような印象があるというくらいですよね。

でもまあ今でも他の野菜よりは少し厚めに皮をむくので、当然たくさんの野菜クズができます。結構な分量でもったいないので、よくきんぴらなどの炒め物に利用します。

フライパンに油を少し多めにひき、細かめの千切りにした生姜を入れてゆっくり火を通して香りを出します。
そこに、大根の皮を繊維を断ち切る方向で4、5mmの拍子木切りにして、それよりも大きめの短冊に切った人参も一緒に油で炒めます。
大体火が通って大根の皮が半透明になってきたら、今日は短冊の昆布も投入。
この昆布は普段出汁をひくために使っているだし昆布の出汁をとったあとのものです。出汁をとったあととはいえ、まだ旨味もたっぷり残っていてもったいないので、料理に活用するようにしています。
すぐに使えない時は、正方形の短冊か千切りにして冷凍して出汁をひく度にためておいて、まとまったら佃煮にするのもおすすめです。昆布の佃煮は高いですからね。

昆布はそんなに炒めなくても良いので、軽く火が通ったらお酒、みりん、塩麹とお醤油を入れて煎りつけて水分を飛ばします。きんぴらだとお砂糖を入れることが多いと思いますが、私はあまり甘いきんぴらは好きではないのでみりんで甘みを調節することも多いです。特に塩麹を使うと塩味以外にそれ自体麹の甘さもあるので、よりお砂糖を控えることができるように感じます。

今回のきんぴらは生姜を使ったのでこれで出来上がりですが、生姜を使わずに鷹の爪を使うとか、柚子胡椒を使うなどバリエーションが楽しめます。きんぴらはこうした刺激のあるスパイス類を何か入れないと、ぼんやりした味になってしまうような気がします。

大根だと千切りにして炒めた時にちぎれたり形が崩れたりする場合がありますが、皮はしっかりしているので心配ありません。中身とは違う歯応えがあって、野菜くずというよりこれ自体に噛み締めると大根の持つ甘さも感じられておいしいです。

ケチャップだけでない、和風もおいしいオムライス

こちらは和風オムライスです。
オムライスは私が小さい頃はチキンライス一択でしたが、最近はオムライス専門店もいろいろあったりしてバリエーションが広がっていますね。ベシャメルソースを使ったりトリュフ使ったりの高級料理もあります。確かにトリュフと卵は相性抜群で、トリュフオイルで香り付けしたオムレツなんて相当おいしいので、トリュフオムライスもさぞおいしいことだろうと想像できます。

今日の私のオムライスは和風です。たまにお手伝いにいく老舗料亭の名物オムライスを自分で適当にアレンジしました。お店では自分のところでたいた山椒の効いたじゃこの佃煮を、オムライスのご飯の中に入れるのです。たまたまそのじゃこの佃煮をいただいたので、私も家で作ってみようと。

その他の材料は玉ねぎに人参と普通です。
普通に玉ねぎと人参を炒めたところにご飯を入れてさっと炒めて、仕上げにじゃこの佃煮を入れ、お塩で全体の味を整えます。じゃこの佃煮に山椒が効いているので、邪魔しないよう胡椒は入れません。
それをオムレツで包んで出来上がり。

じゃこが入っているのが見えるでしょうか。

今日は卵も中側が少しだけとろっとしていて、とてもおいしくできました。
オムライスの時の卵はやはり一人分でも2個使った方が良いですね。1個だとどうしてもオムレツというより厚めの錦糸卵の元のようでふんわり感が足りないような。
通常レシピはこの部分に牛乳を加えますが、私は普段は豆乳派です。今日はダイエット食の時に買って残りのあったスキムミルクを加えました。スキムミルクはそれだけを水やお湯に溶かして飲むと、牛乳よりはコクがないので今ひとつおいしくありませんが、バナナジュースやこういうオムレツのように使うと、コクに欠ける点が気にならなくて良いです。カロリーが牛乳のこれからも常備しておいて良い食材だなと思いました。

ケチャップを使わず佃煮の風味なので、通常のオムライスよりもあっさりしますがしすぎるということもなく、大人っぽい味です。チャーハンだとじゃこチャーハンを作る方もいらっしゃると思うので、その延長線上ですね。結構佃煮も卵とあっていて面白い味になりますよ。

甘みたっぷりのやさしいお味噌汁

最後にお味噌汁。

お味噌汁は本当に万能で、どんな食材でも違和感を感じさせないというすばらしい日本のソウルフードですね。

ちびたキャベツと玉ねぎがあるので今日はその二種の具で。
どちらの野菜も火を通すと野菜の甘みがじわっと広がるので、少し甘いやさしい味わいのお味噌汁になりました。