自宅ごはんを中心に、まあまあ幅広いトピックを扱うくりたです。
はっとするほどのおいしさが実現された日本のチーズ

チーズって人気ですよね。
私が小さい頃のチーズといえば、6Pチーズかスライスチーズなどのプロセスチーズ。たまにベルキューブが出てくると子供心に特別感を感じてうきうきしたことを思いだします。6Pチーズは何だか石鹸ぽいというか硬くて、親にカルシウムがたくさん入っているから食べなさいと言われつつも、何だかあまり好きではなくて喉に飲み込むのがなかなか大変でした。小さいころ好きでないものは文字通り喉が通らないような子供だったので、当時はおいしいチーズが手に入りにくいこともあり、あまりチーズが好きではなかったのでしょう。
今は日本のチーズもプロセスチーズからナチュラルチーズまで、かなりおいしいものが作られていますよね。スーパーでポピュラーなQBチーズや縦に裂けるチーズも悪くなく、特にQPはアーモンド入りなどバリエーションもあって4つで100円くらいと、とてもお手軽。
ナチュラルチーズも軽井沢や北海道などを代表に、かなり本格的な作り方と味が実現されています。ヨーロッパで入賞するようなものも出てきていますよね。
めずらしい日本のフロマージュブラン
今日ご紹介するのはこちら!
北海道滝上町の小さなチーズ工房、月のチーズのフロマージュブランです。

フロマージュブランというチーズをご存知でしょうか。
フランス語で白いチーズという意味を持つ、ヨーグルトを濃厚にしたようなとろとろの文字通り白いチーズです。フランスではチーズといえばお昼以降食べるもの、となっているようなのですが、このフロマージュブランは別。むしろ朝によく食べられているそう。
こんな感じで、見た目はヨーグルトそっくりです。

味わいはヨーグルトよりも持ち重りがするというかもったりして存在感が強く、やはりカッテージチーズなどと同様ミルクの味が濃いかなと。
月のチーズさんはチーズ工房といっても、何ヶ月も熟成させて作るチーズではなく、賞味期限んが短いこのフロマージュブランやクリームチーズなどの、いわゆるフレッシュチーズだけを作られているという、かなりめずらしい工房です。うめだ阪急のチーズ売り場で、こちらのクリームチーズを試食させてもらった時の衝撃は忘れません。
よく売られているような結構ねっちりした粘土のようなクリームチーズではなく、少しホイップしてふわふわと柔らかく、下にのせるとふわあ〜っとまさに溶けてなくなってしまうような儚さを感じさせるのに、味はしっかりミルクの濃さが感じられて、こんなクリームチーズは初めて!何だこのおいしさは!!と、本当にはっとする鮮やかなチーズだったのです。
こんなチーズが日本でも作られているなんて、とデパートの売り場というのもしばし忘れて感慨深く思ってしまいました。
フロマージュブランは試食はありませんでしたが、クリームチーズのクオリティを考えればまずいはずがありません。帰っていそいそと封を開けて、口に含むとやはり!幸福感が口の中に広がります。きめが細かくて舌によくなじみ、ヨーグルトっぽいけれども飲み込んだ後に歯に少し残る独特のきしっとした感じが、これがチーズだということをしっかりと感じさせます。
こんなに濃厚なのに脂肪分ゼロというのもダイエッターには喜ばれそう。
やはりお値段はスーパーで大量に売られているヨーグルトと比べるとグッと高価なので、おいそれと毎日食べるには躊躇してしまいますが、ひと月に一度くらいの贅沢な朝を楽しむには自分に許せる範囲かと。
気持ちをゆったりさせてくれる素敵なチーズ


フロマージュブランはそのまま食べてもおいしいですが、ヨーグルトと同じ使い方ができるので、フルーツと合わせたり、サラダに一緒に盛り付けたりするのもおすすめです。
これは今が旬のももと、パッションフルーツを合わせてみました。パッションフルーツは酸味が強くて酸っぱいので、少しはちみつも入れるとよりチーズとフルーツ両方のおいしさが楽しめるように思います。
サラダの場合は、きゅうりのヨーグルトサラダの代わりに使っても良いし、他に具は入れずにハーブを色々入れて塩こしょうでほんの少し味を整えると、何だかおしゃれな雰囲気が楽しめます。
朝食って割とバタバタとかきこんで出かけるイメージがありますが、こんなチーズを味わうならいつもより10分早起きしたり、あるいはお休みの日など気持ちと時間に余裕を持って楽しもうという気持ちにさせてくれます。
たかが食べもの、されど食べもの。おいしくて豊かな食が気持ちにもゆとりを持たせてくれる。そんなフロマージュブランなのです。