自宅ごはんを中心に、まあまあ幅広いトピックを扱うくりたです。

番外編:厨房旦那料理を堪能す

本日のメニュー

・海の幸のパエリヤ
・洋風アジのなめろう
・パプリカのマリネ

今日は番外編で私の作ったご飯ではありません。

和歌山のれいこさんのお宅に一緒に遊びに行った友人夫妻の旦那さまが作ってくださいました。普段からこちらのおうちでは彼が料理担当で、SNSに時々おいしそうな写真がアップされています。機会があったら手料理をいただいてみたいわと思っていたので、この度念願叶ったディナーです。

彼は普段はメニューを決めて買い物をするよりも、家にあるものを確認してから思いつきで作ることの方が多いとのこと。

よく男の料理と呼ばれる完全に事前準備をセッティングして、時間をかけて凝りに凝った趣味的な料理をというのではなく、普段から台所に立っておられる姿勢が感じられて好感持てますね!きっと普段も後片付けのことも考えながら、段取りよく調理されているのでしょう。

たまーにつくる人よりも、やはり日常的に料理を楽しんでいる人の方が、食材の特徴や味、他のメニューとのバランスが取れたおいしい食事のコツを体得されているので、期待は膨らみます。

さわやかスムースな洋風なめろうは、酸味が決め手

まずは前菜としてアジの洋風なめろうです。

なめろうといえば房総半島発祥の漁師料理。細かく刻んだ生魚とお味噌を合わせた魚のディップですが、洋風とはどんなアレンジなのでしょうか。

クラッカーに乗せて一口でいただくと、魚独特の生臭みは全くなく、キリッとした白ワインがとても恋しくなってしまうスムースな味わい。実においしいです。

材料としてはお刺身の他にはサワークリームとお漬物とハーブがマストだそう。

今回はれいこさん宅の冷蔵庫にあったらっきょうの漬物を使っているとのことでしたが、酸味のある漬物ならしば漬けなどもいけるとのこと。サワークリームも酸味があるので、洋風なめろうはお刺身の味を引き締めるのに酸味を足すというのがキモなのかもしれませんね。ハーブも重要で、本当はディルを入れるとさらに香り高くなるそうなのですが、どうしても手に入らなかったのでフェンネルで代用。フェンネルのほんのりとした甘い青っぽさを楽しみつつも、確かにディルだとより彩り的にも香り的にも一層アクセントが効きそうです。

見た目も味も華やか!Oleeee!なパエリア

そしていよいよメインであるパエリヤ!

海老にあさり、イカとご飯が見えないほどの具沢山です。レモンのくし切りも美しく配置されていてとてもおいしそう。イタリアンパセリの緑も効いていて、食べる前からわくわくするような賑やかで華やかな一品ですね。お鍋が運ばれてきた途端、一気に皆のテンションが高まります。

さて、肝心のお味は?

「お、おいしい〜〜〜!!!!」

食卓で大歓声です。

丁寧に炊かれたサフランライスに、魚介とトマトのうまみが存分に沁み渡っています。お米の硬さも固すぎずやわらかすぎず、中心にほんの少し芯を感じる程度の絶妙な加減で、噛み締めると全ての具材のうまみが渾然一体となって口の中に広がります。お鍋の底で少し焦げた部分も香ばしいアクセントを添えて、とても素人とは思えない、これはお金取れるレベル!

家庭でもこんなに美味しくパエリアが作れるなんて素晴らしい。

私はパエリアは食べる側ばかりでまだ作ったことがありません。平鍋で割とポーションを大きくした方が美味しくできそうなので、一人暮らしにはハードルが高いと感じていたのです。それに、炊き込みご飯でのパエリヤ風でなく、自宅でつくるという方には身近でお目にかかったことがなかったので、いろんな意味でうれしい驚きです。いつか機会があったら自分でも作ってみたいと思わされました。

共同での食事の準備は素敵なコミュニケーション

おいしいものを食べていると、それだけでその場の雰囲気が和みますよね。

わいわいしながら普段の料理について訊いてみると、いつも調理は旦那さんが担当して、奥さんの方は準備や途中のサポートなどを担当しているとのこと。

二人で料理できるのはとても良いですよね。

毎日のことなので私は比較的簡単にできるものを作りますが、食事作りって案外複数の作業を同時に行うことが多いので、勝手知ったるサポートがいると心強いと思います。一方が材料を切って、それをお鍋に投入して火加減や調味を調整している間に、一方がまな板をささっと洗ってくれていたりすると、調理側がすぐに別の材料の下ごしらえに入ることができるし、サポート側も調理側の作業を見ているので、手間や工夫を実感として感じることができて、ただ食卓で待っているよりも、調理する人への感謝とリスペクトが高まるような気がします。

今回は旦那さんが調理で奥さんがサポートですが、世の中の多くの奥さんが調理担当しているであろうご家庭も、食事時に旦那さんがただ食卓に座っているだけでなく、サポートに立つようになるとコミュニケーションも深まるのではないかなあと、お二人の様子を見ながらぼんやり思った夕べでした。

それにしてもおいしかったなめろうとパエリア。パエリアの方はまだややハードルを感じますが、なめろうは割と気軽に作れそうなので、早速今度自分でも作ってみたいです。