自宅ごはんを中心に、まあまあ幅広いトピックを扱うくりたです。
すでに第二のおふくろの味。中華料理。
本日のメニュー
・野菜の黒酢あんかけ ・ミニトマトと卵の炒め物 ・大根の酢醤油漬け

今日は野菜いっぱいメニューです。野菜あんかけを作った後でタンパク質が全く含まれていないことに気づき、急遽卵を食べることにしたという、まさに付け焼き刃的メニューですが、中華料理は一瞬でできるものがたくさんあっていいですね。
日本における中華料理はすでに外国料理という感じではなく、すっかり日本の食卓に馴染んでいて、第二のおふくろの味的な存在と言ってもいいような気がします。いつからかそうなのかわかりませんが、日本の家庭料理は多分日本以外に比べて、バリエーションが豊かだと感じます。元々数百年食べ続けてきたようなおひたしや魚の煮物といったものと同時に、カレーライス、パスタ、ハンバーグなどを家で一度も食べたことがないという方はほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか。
海外旅行に行っても日本以外の国の方は、案外旅行先でも自国料理を召し上がる方が多いのですが、日本人はものすごく貪欲にその土地の食べ物を食べようという姿勢を感じます。
保守的と言われる日本人の性質ですが、こと食に関しては当てはまらないといつも思います。
プラス1のおかずに便利。よく味の染みた大根の酢醤油漬けは冷凍大根がポイント

まず一品めの大根の酢醤油漬けですが、こちらは常備菜としてとても便利です。特別に煮たり焼いたりという工程が必要ないので、大根を一本丸ごと買って消費できるかな?と不安に思った時に作るメニューとしてレパートリーに加えておくのがオススメです。
なぜなら、このメニューのポイントは大根を凍らせておくことだから。
大根を冷凍なんてしたら、「す」が入っておいしくなくなるんじゃないかと思われる方、多いかと思います。確かに冷凍大根は大根おろしや大根サラダにはちょっと不向きですが、実は冷凍することって大根料理をおいしくするんです。
ふろふき大根やおでんの大根、くたくた煮て中の芯まで味が染み込んだものがおいしいですよね。よく「このおでんは◯◯時間煮込んだ」と長時間の煮込みがおいしさの秘訣と直結しているように表現されることがあります。
もちろん長時間煮込むと芯まで味が染みて美味しいのですが、冷凍することでそれがものすごく時短できます。
というのも、冷凍すると大根の繊維が壊れて、それが味を染みやすくするから。これ、知人が三重県の農協の方から教えてもらった方法なんです。
最初は嘘、おいしくないんじゃないの?と思いましたが、騙されたと思ってやってみたところ、びっくりするくらい早く味が染み込むし、煮込んだりすると冷凍で味が落ちたと感じることもほとんどありません。ただ、生のシャクシャクとした歯ごたえは失われるので、歯ごたえ重視の料理には向きません。
この酢醤油漬けは酢とお醤油と砂糖を合わせて煮立てた汁に、角切りにした冷凍大根を入れて冷蔵庫に放り込んでおくだけ。お砂糖はちょっと効かせ気味にしないと酢がきつく感じられるので、思っている以上に入れたほうが良いです。
大根は凍らせておくと日持ちもしますし、便利ですよ。ただし、解凍した時に水分がたくさん出るので、調理するときは一度解凍して水を捨ててからでないと煮汁や漬け汁が薄まってしまうので注意が必要です。
野菜たっぷりあんかけは、油通しがおいしさと時短の秘訣

野菜の黒酢あんかけも割と時間をかけずにつくれる料理ですが、素材を炒めるのでなく油通しすることが大切です。
炒め物だとこんなにゴロゴロした人参やナスは、火が通るまでに時間がかかって水分が出てべちゃっとした仕上がりになってしまいます。油で素揚げすると野菜のしゃっきりした歯ごたえはそのまま、味わいはぎゅっと凝縮されます。特に人参などは甘みが増しておいしくなるんですよね。素揚げなんて油をたくさん使ってダイエットの敵と思われる女性も多いかもしれませんが、そもそも油の少ない中華は中華とは言えません。諦めてこの時ばかりはダイエットのことは忘れて舌を楽しませてあげてください。
油通しをした野菜はすでに油をたくさん吸っているので、あんかけにするときにもうフライパンに油を引く必要はありません。油通しした野菜を熱したフライパンに放り込んで、黒酢と砂糖ををたっぷりまぶして軽く煮詰めてお醤油を垂らし、水溶きカタクリで最後にとろみをつけます。
黒酢、砂糖、お醤油、片栗粉を一緒にして水でといたものを使っても良いのですが、なんとなく水溶きカタクリとそのほかの調味料は別に作って二段階で味をつけたほうがおいしいように思います。
この料理に豚肉の片栗粉揚げを投入するとほぼ酢豚ですが、野菜と黒酢のうまみで結構お肉がなくても満足できますよ。
1分でできる炒め物でもうまみは抜群

最後のトマトと卵の炒め物は、手早く作れる料理の代表選手。
油を引いたフライパンに卵を割り入れてさっと炒め、切ったトマトを投入して塩コショウで味を整えたら出来上がり。正直1分くらいでできます。卵もボウルに溶いてから、ではなくてフライパンにそのまま割り入れて、すぐヘラで混ぜれば大丈夫です。お店で出すなら卵の色を均一にしたほうが良い等ありましょうが、自宅で食べるのなら少々このように白身と黄味が分かれていても大した問題ではありません。それよりもトマトはたとえミニトマトでも、包丁を入れて切っておくことの方が重要です。なぜならこの炒め物はトマトのうまみが卵のうまみと結びつくことが美味しさの源ですから、丸ごとのトマトだと果汁が流れでないので、美味しさの相乗効果が期待できなくなるからです。
火を通しすぎるとトマトがぐずぐずになって見た目がよろしくないし、なんだか水っぽくなるので、あくまでもさっと炒めて仕上げます。
冷蔵庫で勝手に味が染み込む大根の酢醤油づけと、この2品で調理時間は野菜を切るところから含めてもせいぜい20分。油通しは慣れない方にはややハードルが高く感じるかもしれませんが、一度やり出すと「なんだ簡単だ。」と思えるので、取り入れておくと良い調理法です。