自宅ごはんを中心に、まあまあ幅広いトピックを扱うくりたです。
日本のビールが変わったこの5年
本日のメニュー
・鶏ハム、スモークサーモンのホースラディッシュ添えとビール ・丸ごと玉ねぎのオーブン焼 ・銀ダラ西京漬のパスタ

今日はお休みの日だったので、昼間からビールを飲みました。銀河高原ビールのおそらく昨年夏の新商品として登場したのではないかと思う「そよ風のケルシュ」。
その名の通りホップのさわやかな香りいっぱいのケルシュビール。銀河高原ビールらしい無ろ過ならではのほんのり濁った黄金色がきれいで、湿度の高い夏に飲むと喉と気分だけでもスッキリするようです。

日本のビールもこの5年ほどで劇的に状況が変化しましたね。
もちろん細々と小さな醸造所がいわゆる地ビールと言われるクラフトビールを作ってはいましたが、コンビニやスーパーなどで売られているのはいわゆるラガービール、キレと喉越しが最重要という時代が長らく続いていました。多分、よほどビールに興味のある人以外は、ラガービール以外のビールがあるということさえ知らず、ビールはビールと発泡酒、第三のビールという種類、くらいに思っている人が大半だったのではないでしょうか。
潮目が変わったのはあくまでも私個人の考えですが、2014年の夏。
日本のエールビールの幕開け。「百人のキセキ」狂想曲
サッポロビールが「百人ビール・ラボ」という一般参加による新しいビールを作ろうという試みを行い、そこで完成したビールをまずサッポロビール系のビアホール「ライオン」でお披露目、その後コンビニで数量限定として発売したことが大きかったのではないかと思います。
そのビールの名は「百人のキセキ」。

ブラウンエールビールでした。日本の大手ビール会社でエールビールを大々的に発売したのは、私の記憶ではこれが初めてです。
このビールを口にした時の衝撃は今でも鮮明に覚えています。
私は初めてイギリスに行った時にエールビールにものすごく惚れ込んでしまい、日本でも気軽にエールビールが飲めたらよいのにと長らく願っていました。
ある日何気なく仕事帰りに近くのセブンイレブンに寄って、特にビールを買おうと思ったわけでもなく、いつもの癖で全ての陳列棚を眺めていたところ、見慣れない茶色い缶が。
名前も「百人のキセキ」となにやら一風変わっています。今でこそ「水曜日のネコ」「インドの青鬼」、今日飲んだ「そよ風のケルシュ」などというまるで小説のタイトルのような名前がたくさんありますが、当時はなかなか珍しく、「え?『百人のキセキ』?『百年の孤独』のもじりか?」などと思ったものでした。
名前の下には「至福のブラウンエール」の文字。
「し、至福のブラウンエールだとう???これは飲んでみないといかーん!」と鼻息荒く買い求めて家でグラスに空けると、確かにラガーではないかなり濃い茶色のビールです。一口飲むと衝撃が走りました。「なんじゃこれー!」です。コクが深くて重すぎなくて、香ばしさもあって、美味しすぎました!一口で虜になり、サッポロビールのサイトをチェックすると数量限定とあります。これは買い占めないと!と翌日このビールを見つけたコンビニに行き、「箱で注文できますか?」と訊ねてみたのですが、すでにメーカーの出荷が終了しているので店頭にあるだけですと言われ、即座に在庫を買い占め、それから数日の間いろんなコンビニやスーパーに「百人のキセキ」を求めて徘徊し、散々職場でこのビールの美味しさを説いていたせいで、目撃情報も得られて優に1ケース分は買い占めたというのも、懐かしい思い出です。
「百人のキセキ」は大好評だったらしく、翌年には「百年のキセキ 魅惑の黄金エール」が発売。正直これは美味しいけどブラウンエールには負けるなという印象でしたが、その後サントリーが「クラフトビア」シリーズを次々と世に送り出し、プレミアムモルツには「香るエールビール」がレギュラーに加わり、黄桜酒造もクラフトビア缶を売り出し、どのコンビニにもラガー以外のビールも常時並ぶようになりました。
街中にはクラフトビアを出すレストランやビアバーも溢れかえっていますしね。
時代は本当に変わりました。
パスタは西京漬とも仲良し

さて、ビールに合わせたおつまみやご飯ですが、鶏ハムは友人にいただいた名古屋のお土産です。京都伊勢丹にも入っていて、最近は各地のドライブインでも見かけることの多くなった鶏三和のもの。名古屋コーチン発祥のお店だそうで、ここの鶏はいつも美味しいんですよね。店頭では春から夏にかけてはやげんなんこつの生が出回るので、時々買って家で炙ってレモンを絞ってビールのおつまみにしています。
スモークサーモンはオイルと相性が良いのでオリーブオイルを少し振って、ホースラディッシュを添えて一緒に食べました。以前も紹介したと思いますが、ホースラディッシュ(山わさび)も最近知名度が上がってきて、S&Bがチューブ入りを発売したりと手に入りやすくなって嬉しいです。

玉ねぎの丸ごとオーブン焼きは時間さえかけられれば簡単で、抜群に美味しく玉ねぎが味わえるメニューです。洗って玉ねぎの可食部分にかかるかかからないかの部分をちょっとカットして(しなくても良いのですが、カットしないとアルミホイルが包みにくいので)、アルミホイルで全体を包んで200℃のオーブンで1時間程度焼くだけ。それにオリーブオイルと塩こしょうのシンプルな味付けです。凝るならサワークリームなどを添えても良さそうです。

最後にパスタです。具ばかりであまりパスタが見えていませんけれども。
これはちょっと変わってます。
銀ダラの西京漬パスタです。銀ダラと黄色と緑のズッキーニと小さい大黒しめじを一緒にソテーしています。
銀ダラの西京漬は焼いたそのままももちろん抜群のおいしさですが、結構たくさん叔母にもらったので、ちょっとアレンジして食べられないかなと思ってやってみました。
西京漬がもともと甘いお味噌なので、それによく親和するように味付けは塩麹を使っています。そのせいでいりっとしない全体的にやわらかでふくよかな味わいになりました。
西京漬にパスタ?と思われるかもしれませんが、だいたいパスタはそんなに癖のない主食なので、割とどんな味でも合います。山菜パスタやそのほかの和風パスタにめんつゆを使う人も結構いますので、西京漬も違和感なくマッチングしています。
機会があれば銀ダラに限らず、鰆でも鮭でもおいしい筈なので、どうぞお試しあれ。