野菜を食べると肉が食べたくなる!これ自然の摂理

自宅ごはんを中心に、まあまあ幅広いトピックを扱うくりたです。

本日のメニュー

・和牛モモのステーキ 焼き野菜添え
・クレソンサラダ カラスミトッピング

シンプルです。

実はこれ一ヶ月ほど前の食事で、ほぼお蔵入りになっていたものを引っ張り出してきました。

この時期は忙しい中でも結構自炊して撮影までは済ませていたのですが、テキストを書く時間がなくて放置されていたのでした。

この日は家で何か元気というか気合が入る食事をしたい!ということで作りました。

私の普段の食事はほぼ野菜中心で、動物性たんぱく質のない日というも割とあります。そういう日がしばらく続くと急に「お肉食べたい!」という欲求が高まってくるので、体内バランスとリンクしているのかなと思います。

塊肉は動物としての本能を感じさせる食べ物

気合が入る食事=肉とは、とてもとても単純ですが、お肉ってやっぱり元気でますね。

ちょっと食欲がなくなってしまうような話かもしれませんが、お肉は要は動物の筋肉なので、口に入れて咀嚼するときに葉物野菜のパリパリサクッとした音とは全く違う、何というのか弾力ある繋がっているものがプツプツとちぎれていくような音がしますね。喰いちぎるとはよく言ったものです。

こお肉の繊維の流れを歯で切断していると思うと、命をいただいている感覚がリアルだなと思うことがあります。

洒落た高級なレストランでもステーキを食べていると、「ああ、今私は肉を喰いちぎっているのだ。」と思うといかにきれいな服を着て、一口ずつ食べた後が汚くないようにと食べていても、塊肉を食べているという行為そのものがとても原始的だなと感じます。まさに食べることで自分の地肉になっていく。ソテーだフランベだ、この部位は希少で一頭の牛から○○グラムしか取れない、サーロインのサーは爵位のこと、などと言っても結局は私たち人間も動物として動物の肉を食らっている訳です。命を繋ぐことは命をいただくことということが実感される瞬間だと思うのですが、多くの人はそんなことは考えないかもしれませんね。

そういう想いもあり、肉は肉らしさを感じて味わいたいので、自宅でステーキを焼くときはシンプルに仕上げることが多いです。

室温に戻したお肉に塩と粒胡椒をひき、熱したフライパンに油を引いて表裏にこんがり焼き目をつけたら、蓋をして少し蒸し焼き。仕上げに赤ワインを少しかけてフランベして香りづけ。以上。簡単ですけれど、おいしいお肉ほどこんな風にシンプルにいただきたい。

でも正直なところステーキは自宅よりもお店で食べる方が好きです。何というか環境の違いというのか火力の違いというのか、同じような調理法でも家だとどことなくピリッとしない焼き上がりになってしまう気がするのです。先日料亭の大将にお伺いしたところ、そこではステーキを出すとき炭火焼きにされるのですが、炭火だと表面はカリっと、でも中は遠赤外線効果でレアだけれどしっかり火が通った状態にできるのだということ。なるほど、炭はスモーキーな香りづけだけではなく、火の通り方も普通のガスとは違うんですね。

最近は家庭用七輪なども売っていますが、マンションではなかなか難しいので、どうしてもおいしいステーキが食べたいときはやはり今の所は外食が良さそうです。

サラダのトッピングに生胡椒がおいしすぎる!

付け合わせは台湾で買ってきていたカラスミの使いさしがあったので、ステーキとの相性は若干謎だと思いつつ、カラスミをトッピングにクレソンのサラダを。そしてそして、大好きなチーズ王国で売っているJapanのクリームチーズ!このクリームチーズは本当に最高においしくて、私の中のクリームチーズ革命が起きたと言っても過言ではありません。ちょっとお高いけれど、ふんわりホイップされたミルクの風味とさわやかな酸味が効いたチーズは今まで食べたどんなクリームチーズよりもおいしいです。あまりのおいしさに友人知人に勧めまくっていますが、食べた人も大体皆虜になっているほど!割と主張のある味なのですが、さまざまな食材との相性がよくて、このカラスミもなかなか良かったですし、洋梨やキウィなどの少し柔らかさのあるフルーツとのマリアージュは筆舌に尽くしがたいほど最高です。

今回はしっかりしたクレソンが手に入ったので、たっぷりと。オリーブオイルとレモン汁を合わせてささっと作ったフレンチドレッシングをかけ、トッピングにカラスミと生胡椒を添えます。この生胡椒というのが、昨年友人から紹介してもらったのですが絶品です。粒胡椒として私たちが思い浮かべるのは乾燥したもので、白胡椒も黒胡椒も同じ種類で収穫時期などが違うのですが、最近日本でも手に入るようになったのが、この乾燥させる前の熟した生胡椒を塩漬けにしたもの。

いわゆる胡椒のピリリとした辛みは強くなく穏やかなのですが、その代わり噛み締めるとプチっと弾けて華やかな香りが広がり、さわやかな辛みの奥にほんのりとした甘みが感じられるという複雑なうまみがあります。このようにサラダのトッピングとしてもとても効果的ですが、ステーキと一緒に食べるのも良いし、バニラアイスに添えても意外なおいしさが楽しめます。

日本で売られているものはほとんどがカンボジア産で、まだまだ限られた場所でしか売られていませんが、かなり魅惑的な調味料なのでこれからじわじわと人気が上昇しそうです。