自宅ごはんを中心に、まあまあ幅広いトピックを扱うくりたです。

手軽にベトナム風晩御飯

本日のメニュー

・バインセオ(ベトナム風お好み焼)
・なんちゃってカインチュア(ベトナムの酸っぱいスープ)

カルディコーヒーファームで買ってみた、ベトナム風お好み焼きバインセオのキットで、バインセオを作ってみました。

バインセオはベトナム、特にホーチミンを訪問した日本人には人気のメニューです。

ターメリックとココナツミルクの入った薄いクレープのような生地に、もやし、エビ、豚肉などを乗せて蒸し焼きにする料理で、ホーチミンが本場です。

ホーチミンのバインセオは本場のものは直径40cmくらいの巨大なものが普通ですが、一人で食べるには大きすぎるので、20cmくらいのコンパクトなサイズで作っています。

お好み焼きといっても、関西風ではなく広島風に似ています。見た目的にも麺の入らない広島のお好み焼きによく似ていますよね。

特徴的な違いとしては、皮を油をたっぷり使って揚げているようにパリッとさせていることと、食べるときにサニーレタスなどの葉っぱに包んで食べること。そして味付けは、ソースではなくヌクチャムと言われるベトナムでもっともポピュラーなつけ汁で食べることです。

レストランの味はこれで決まる!ヌクチャム

ヌクチャムというのはベトナム料理を語るときに、絶対に外すことのできない要素です。

人気の店かどうかはヌクチャムの味で決まると言われることもあるほど、お店の評判を左右します。

でも作り方はとても簡単なのです。基本の材料はこれだけ。

・ヌムマム(ベトナムの魚醤。タイのナンプラーでも代用可)
・水
・レモン汁
・砂糖
・にんにく
・唐辛子
・黒コショウ

この配合で各店しのぎを削るそうなのですが、ベトナムの普通の家庭では神経質にならず適当に作っているようです。少なくとも私のベトナムの友人たちはかなり適当でしたが、食べ慣れた味なのでだいたいいつ作っても同じようにはできるんですよね。

今日使ったバインセオのキットにはヌクチャムも入っているので、それを使っても良いですが、なぜかキタンサンガムが入ってとろみのある状態になっています。

現地のお店ではとろみがついたヌクチャムには私は出会ったことがないので、これは日本ではエスニックのたれとしてはかなり一般的になっているタイのスイートチリソースとの親和性を考えて作ったレシピのような気がします。

味もかなり甘めで私好みではないので今回は使わず、上に書いた材料でもう少しキリッとした味で作りました。

にんにくは好みもあると思いますが、少し効かせ気味の方がおいしいように思います。

唐辛子は逆にあまり辛くせず、ほんのり辛みを感じるくらいの方がベトナム料理っぽいです。

優秀!ミックス粉は精度高くパリッと

一方で肝心のバインセオのおいしさを決めるミックス粉はとても良いです。

バインセオの皮は広島のお好み焼きとは違い、バリッとしているのがおいしいのですが、このミックス粉だとかなりうまくできました。これはうれしいです。

作り方に焼いている途中で油をたっぷり追加すると書いてあるところがポイント高いですね。これが「パリッ!」の秘訣です。

さて、出来上がったバインセオは適当に切り分けてサニーレタスやサンチュなどの葉に乗せて包んで食べます。これがないと物足りないし、南部のバインセオじゃありません。

ベトナムではこういう感じに葉物野菜で具を包んで食べる料理は結構多いです。

バインセオは油をたっぷり使って焼きますが、生野菜に包んで食べることで油っこい食感にならず、あっさりいただけるのが日本人にも人気の原因かもしれません。

一人暮らしだとサニーレタスを買うとサラダにしても余りがちで、最後しなっとなってしまうことがありますが、ベトナムや韓国の焼肉風に具材を包んで食べるようにすると、結構一気にたくさん食べられるのでよいですよ。

特に後味がさっぱりするので、これから夏場で食欲が落ちがちな季節にはおすすめです。

酸っぱいスープ、はす芋を合わせてさらにさわやかに

今日は他のメニューもベトナム風にと言うことで、カインチュアというこちらも南部の代表的なトマトの酸っぱいスープ風のものを作りました。

京都の三条東洞院に八百一という大きくてしゃれた八百屋系スーパーがあるので、そこでハス芋を買ってきました。

ハス芋は割と珍しい野菜だと思いますが、生のずいきです。

京都の夏の家庭料理としてずいきはよく使いますが、それ自体にはあまり味はありませんがおだしやスープで炊くとたっぷりそれらを吸って、独特のシャクシャクした食感が小気味良くて美味しいのです。生だと食べているときに「シャクッ」と本当によい歯ざわりと音がするんですよ。

今日はそぎ切りにして水にさらしたハス芋に、トマト、本当は白味魚を入れるところを練り物の一種であるしんじょうを入れました。練り物でも多少だしが出ます。

ベトナムのスープベースは本当に簡単で、沸かしたお湯にヌクマムを入れるだけです。魚醤なのでそれだけでうまみが強くて、水で薄めるだけで結構立派なスープになるんですよ。

酸味はベトナムではチャィンというベトナムライムから作った酢とか、別の材料を使うのですが、今日は簡単に作るので米酢を投入。ある程度それ風にはなります。

簡単ですが久々にベトナム料理を家で食べていると、ベトナムのことが思い出されてまた行きたいなあと思います。

ベトナムは私にとって、とにかく食事が口に合うので、日本食の食べられない世界になったとしたらベトナム料理を食べて暮らしたいと思うくらいなので、時々とても食べたくなります。